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匠の技 ―伝統の職人の技をあなたに―

鉋

 日本の歴史の中で培われた美意識の一つに「用の美」というものがあります。すべからく道具は使ってこそ活きるという価値観ですが、碁盤、将棋盤をはじめとした工芸品は、生活の中で使われるものでありながら、なお一級の美術品として愛されております。

 伝統工芸は江戸時代にその技術がほぼ確立したとされておりますが、人生の全て、70年余をかけて伝統の碁盤作りを極め、昭和の名人と謳われた父、鬼頭徳吉もその継承者の一人です。父は、平成5年、兄は平成20年に亡くなりましたが、遺作の名品もたくさんございます。

 手に取った瞬間の命の息吹、石を盤に置いた時の涼やかな響き、日本に数百年伝わる匠の技が、使う人全てを勝ち負けを超えた名局へと導きます。

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銘盤のできるまで

鬼頭徳吉

最も大切なのは「狂い」のこない盤を作ることです。良質な榧材を10年以上乾燥させて丹念に仕上げられた盤だけが、百代の使用に耐えうる極上の銘盤となり得ます。

» 銘盤ができるまで

盤の素材について

日向榧の伐採

最高級の盤材とされる榧(かや)。碁盤、将棋盤には榧が最も適しています。程よい弾力、美しい木目と色艶、香り、耐久性等、実に多くの長所を持っています。

» 盤の素材について

盤の木取り例

木取り例

丸太の原木からどう盤を取るかを「木取り」と言いますが、碁盤師が最も苦労する作業の一つです。天地柾、天柾など主な木取り例と盤の選び方について解説いたします。

» 盤の名称と木取り

名人碁盤師の系譜

中山典之7段

徳川幕府最後の碁盤所といわれた福井勘兵衛、大正時代の名碁盤師、内山茂吉。昭和、平成、令和と時代を経て、なお語り継がれる名人級の碁盤師の足跡を辿ります。

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